ただし、下記のような特殊な場合は、口臭が遺伝する可能性があります。
魚臭症という病気は、字の通り魚の腐った臭いが、口臭だけでなく、体臭としても発生する病気です。魚臭症の人の周辺や魚臭症の人がさっきまでいたところが、なんとなく魚臭い臭いがしたりします。この病気は、口の中に異常がなくても、独特の臭いが発生してしまう病気です。この原因は、トリメチルアミン酸化酵素という酵素の働きが先天的に欠落している場合、魚臭の元になるトリメチルアミンが分解されないため、血液中に残ってしまい、皮膚や、口腔内から魚臭い臭いがしてしまうのです。魚臭症は、遺伝する可能性があります。魚臭症に関しては、先天的なものなので、治療法も今のところ見つかっていません。
毛状舌とは、舌の糸状乳頭が異常に硬く長くて、まるで毛が生えているように見えるため、この名前が付いたそうです。毛状舌になる原因は、喫煙、抗生物質の長期服用、化学物質による慢性刺激などと言われています。また、不規則な生活や、ストレスなども、原因だとされています。毛状舌は、舌苔や細菌が溜まりやすいため、口臭が発生しやすくなります。治療としては、うがいをすることによって、口の中の清潔を、常に保つことや、服用している抗生物質の見直し、禁煙などが効果的です。ただ、感染によって、カビが舌に付着していることもあるので、そのような場合は、抗真菌剤による治療が必要となります。また、毛状舌も遺伝する舌の一種と言われています。
溝舌とは、舌の真ん中あたりに、まっすぐな線が一本または数本ある舌のことを指します。舌にある線の本数は、個人によって異なります。また、線の溝の深さも個人差があります。中でも、深くてボコボコと何本も線がある場合は、舌に細菌が溜まりやすく、普通の舌よりも不潔になりやすくなりいため、口臭が発生しやすくなります。この裂溝舌は遺伝性があると言われています。
上記の原因以外にも、口臭が発生しやすい や口内の構造は、遺伝する可能性があります。
また、アレルギーも口臭に関係します。
口臭を引き起こしやすい日常の生活習慣や育児習慣・口腔衛生習慣・食生活習慣などは、遺伝ではありませんが、親から子供へ引き継がれます。
基本的に口臭が遺伝することはありませんが、親子ともども口臭が強い場合、その家庭の食生活や、歯磨きのしかた、不規則な生活習慣 が身についてしまっている、などが原因であることが多いようです。